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役立たずの萌え燃えDAYS

八犬伝の萌えどころ

まあ、咲良的には毛野に始まり毛野に終わる感じですね。

そもそも『八犬伝』なるものを知ったのが、角川映画『里見八犬伝』でしたが、咲良の目当てはただひたすらに志穂美悦子さまでした。志穂美さまの為に映画館に行き、志穂美さまの為にパンフレットを買い、志穂美さまの為に(映画の)原作を読み。

とにかく。志穂美様の毛野は素晴らしく美しく凛々しく。もう、それだけで身もだえるほどの萌え!(咲良的に)そして、萩原流行さん演じる蛇の化生、妖之介との妖しくも美しい関係。最後の闘いのシーンは、背後にクリムト風の絵が描かれており、本当に官能的で、孤独に生きた毛野の最期がもうもう涙で。

で、映画原作となった鎌田敏夫さんの『新・里見八犬伝』も読みました。一言で言うと、これは八犬伝でなく、かつ官能小説である、でしょうか。八犬士とか、人外のものが登場するとか、そこだけ『南総里見八犬伝』から取ってるだけのもの。内容はほとんど覚えていませんが、衝撃的で今も覚えているのが、毛野の設定です。毛野は両性具有で、映画の妖之介に当たる人物との濡れ場がありまして、お互い男にも女にもなれる交わりが官能的に書かれておりました。さらに、蛇が両性具有でオスとしてもメスとしても生殖行為をすることになぞらえ、二人の行為を『蛇のまぐわり』と書いていたのです。この設定が、映画では蛇に好かれるがゆえに孤独に生きる女・毛野と蛇の化生・妖之介になったんですね。とりあえず、中学生には早すぎる小説でしたww

で、のちに大学生の頃、『南総里見八犬伝』を原文で読みました。八犬士はいずれも美男で、侠気にあふれ、互いの義、信頼、友情など、まあはっきり言って腐的解釈し放題の作品なのですが、何故か咲良は腐妄想を持たず、ひたすらスペクタクルファンタジーエンターテインメントとして読みました。面白かったですよー!

その咲良が唯一萌えたのが、小文吾と毛野のくだりです。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、毛野は父の仇から逃れるため女として育てられ、女性ばかりの一座で踊り子をしています。その一座が呼ばれた屋敷に小文吾が囚われています。毛野は、小文吾を逃がし、小文吾は毛野の「女ながらの侠気」に感じ入り、大望を果たしたのちには妻として迎えよう、とプロポーズ。毛野は男であることを隠して、結婚を約束してしまいます。結果として、のちに毛野は男であることを明かし、訳あってのこととはいえ騙したことを謝り、小文吾との間に友情というか義兄弟の契りのようなものを交わします。そして、物語の最後では、八犬士はそれぞれ里見の8人の姫と結婚します。

が、咲良にとっては、小文吾と毛野はやっぱり想い合っている、としか考えられなくて。最後、全ての問題が解決し、大団円を迎え、里見の城に八犬士とそれを助けた者たちが集まるわけですが、その場で小文吾が「毛野を小文吾におつかわしください」と殿に申し出て、毛野も「小文吾の元へ参ります」と言って、殿公認で結ばれる、というのが、咲良の中での大団円だと思っています。

2年ほど前、たまたま流れ着いたサイトで、たぶん男性と思われる方が『南総里見八犬伝』(もちろん本家本元)を腐的解釈というか、全てを男色で解釈しているのを読みまして、以来もう一度原文を読みたい、きっと腐の匂いを嗅ぎとれるはず!と思いつつ、何せ文庫10巻なので、踏み出せずにおります。また読みたいなあ。
by sakura_inuduka | 2015-01-19 10:30 | 小説・マンガ